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自主練記録

&生存報告代わり。2010/03/15~

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62日目/「総特集 萩尾望都」雑感

昨日届いて読んだー!

いやあ、ご両親が語る「子供時代のお絵かき」話とか、突き抜けた天才っぷりエピソードの類が、非常~っに面白かったです。

特に、「マネージャーが語る 萩尾望都の素顔」に爆笑。(※注:普通に読む限りは、別に笑うエピソードではないんですが。)
「アシスタントが指示通りに描いてくれない→直結→私は嫌われてるのかしら?」という、この思考!「できないのがわからない」(←インタビューアーさんの表現)まさに天才肌のキャラクターッ(笑)。

しかし、ちょいちょい不思議なのは、「(自分は)最初から意識なく出来てる事だから“できない、が理解できない”」(※)というタイプの人って、創作界隈(漫画家、画家etc.)だと、ほぼイコールで「とても観察力に優れた人」「人間観察をしてる人」でも、あったりするじゃないですか。
なので、そこで「自分と違うんだ」とか「能力値は人それぞれ」って所へ発想がいかないって辺りが、なんだか興味深い。(不思議。)

観察はしてるし、凄い洞察力なんだけど、案外と「自分の身に引き付けて考える」ってのはしないって事なのかなー。(※)目線が「自分」と「他人」(自分の周りの世界、自分以外)で決定的に隔絶しているというか。
でもって、その「自分の宇宙(世界)」と「それ以外」が完全別離してる点こそが「クリエイター気質」なのかも。(※)

各界「大物」さん…特に漫画家さんの寄稿の方は、
自分が期待をしすぎていた分
ちょっと肩透かし喰らい気味に。

もちょっとこう…「萩尾先生と私のエピソード、私が思う萩尾先生、私が影響を受けた作品」みたいな萩尾先生寄りの情報の濃さを期待しちゃってたんですが、
どちらかと言うと「私と萩尾先生のエピソード(、以下略)」で、「私」の方が圧倒的な主体なんだー。
――と、ここで図らずも前述と話が繋がるな!とか思いつつ、やっぱ名を成す程の個性あるプロの方って、何よりも「私!」(※)なんだなーというのが、良く見える構図でした。

――っとか語りつつも今読み直しながら言いすぎか、という気もして来ましたが(笑)。
「程ほどに軽めのワン・エピソード」としては充分に面白いです。偶に漫画家さん同士で単行本に寄稿し合う感じのノリ…とかが一番イメージしやすい…か?

あと、むしろハッキリ「私!」ってのが出てたのは、キャラクターの描き方かも。「やっぱ漫画家さんにとって可愛いのは“自分のキャラクター”なんだなぁ」って思った(笑)。
――まぁ、これがまた「萩尾先生のキャラクターを、色んな漫画家が描く!」という“それが主体”の寄稿だったら、別の形だったかもしれないけど、エッセイ的な寄稿に入ってる限りでは「図説」状態で「キャラ」じゃないという。

「嗚呼、我が憧れの、モト様!」的な濃さでは、やはり?、作家・文筆家さん達の方が読み応えありました。

とにもかくにも、内容ぎっしり!本の作りも(※)、編集後記を読んでも、作り手の敬意と愛情(と研究意欲)に満ち満ちている、良い本だ~っ、と思います。

  • できない、が理解できない…「“できない人”が理解できない」ではなくて(「共感する気がない」みたいな事ではなくて)、「できない」という「発想がそもそも浮かばない」
  • 自分の身に引き付けて考えない…でも「感情移入能力」は多分凄いと思う(推測)。映画とか見てキャラクターになりきるとか、移入しまくって自分の精神状態に支障が出るほど影響が出るとか。(あくまで推測。)それでいて、他者と自己が完全に別時空にいる感じ…うーむ、伝わりますでしょうか?(笑)
    そういえば、何かしらの物語を見聞きして「続きを考えちゃう」とか「別の展開を考えちゃう」ってのも実際、没入はしつつも、その物語よりも自分の世界の方へとサッサと移動してる…って事でも、あるよなあ。
  • 自己と他者との完全別離=クリエイター気質…実際、個人的印象としては、萩尾先生の世界って、凄まじい“多彩”さ…でありつつ、完全に「閉じてる」感覚がする。あくまで、「萩尾望都の内部空間」[敬称略]というか。
  • 「私!」…勿論のことながら、批判的な意味ではない。自己主張や、「世界の中心は自分」ってのは、むしろ人間なら当たり前の前提の上で――特に漫画家さんはこれが「濃い」なって事で。
  • 本の作り…見返し(表紙の裏)部分も萩尾先生のラフ画が詰め込んであるという、一切無駄頁のない、全部に情報を詰め込んでる作り。そういえば、広告・宣伝の類が一切挿入されてないぞこれ…(いや、「現在発売中の文庫」とかは入ってるけど、それは“萩尾先生の情報”の一環なので。無駄な頁の割き方はしてないし。)いやはや、素晴らしい。

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